この記事は Medium から移行されました
インターネットとデマと
ツール雑記
インターネットとデマと
盛り上がりは少し過ぎ去った感じはあります (し、僕は大体盛り上がっている時に言及するのが好きではないのです) が、welq の問題から DeNA がキュレーションサイトをほぼ終了させたというニュースが 2016 年の日本のインターネットの話題を全て持って行ってしまったことに少し悲しい気持ちがあります。まあ、年末ってそういうものですかね。
この問題で「インターネット上にはデマが多い」なんていうことをドヤ顔で語る人がいたり「ネットメディアは信用できない」なんてことを言う人がいたり、何かよくわからないけど、インターネットという場についてとやかく言いたい人が一定数いるみたいです。
誤解を招きそうですけど、インターネット上のデマってそんなに問題ですか?と思っています。
もちろん、デマってのは良くないですよ。世の中に信じられる情報だけがある状態が理想的なのかもしれないですよ。そんな世の中が来ると信じている人にはその世界の実現に向けて頑張っていただくのは一向に構わないと思うんですが、現実的にはそれって少なくとも現時点では不可能ですよね。
テレビや新聞でデマが問題になることもあるし、家族や親戚、友達からのデマだってありますよね。歴史の教科書だって結構なデマを含んでいるはずじゃないですか。近しい人からの情報の方が信じやすいので、こっちの方が厄介だと思うんですよね。
インターネット上の情報に疑ってかかれっていうのは正しいと思いますが、それはインターネットだけではなくて、生きていく上でどの場面でも必要なスキルではないかなと。
インターネット上のデマは、インターネット上で反証できるぶん、その他のソースに比べて比較的デマをあぶり出しやすいじゃないですか。
ここでまた「自分の目で見たものしか信じるべきではない」なんて、いうのは簡単だけど実現不可能なことを言う人がいますよね。確かに、元ネタに近ければ近いほど正確な情報を得やすい面はあると思いますが、インターネットのデマも見抜けない人が、その人の目で見て正しい情報にたどり着けるなんて思えない。
なんでこういうことが問題になるかということを考えてみると、やはり正誤なんてものは存在しないというところに尽きるのではないかと思ったりもします。時代によって、立場によって「正しい」情報というものが違うので、万人に向けて「正しい」情報を発信することがそもそも不可能なんじゃないかと。
デマを見分けられるスキルを身につけましょう、というのは確かにそうなんですが、とはいえ一つ一つのインプットについて全て調べていたら本末転倒感がありますね。医療の問題もそうですが、専門性が高かったりするものは特に。
じゃあこれからの時代、どうしていけばいいのだろうかと。ひとまずは「自分が信じられる人・メディアを見つける」ということができると良いのではないかなと思いました。(逆に言うと「この人にならダマされてもしゃーないやっていう人を見つける」的な)
インターネットのメディアはどうしてもポータルやニュースアプリからの流入を獲得しないと生き残れないので、目を引きやすいタイトルで、取り上げられやすい内容で、PV を獲得するための記事を乱発することになってしまいがちです。
メディアの価値って PV なんでしょうか。新聞の価値は発行数で、テレビの価値は視聴率なんでしょうか。いや、そうなのかもしれませんが。
そんな世の中は嫌だなあと思ったので、ニュースソースを追いかけるためのニュースアプリを作ってみました。(ああ、長い前フリだった)
Follow the Source
自分が信じられるニュースソースだけを登録できて、そのヘッドラインを表示して、記事をブラウザで表示するだけのアプリです。それ以外の機能はありません。ニュースを展開して表示することもしません。
おじさんにもわかるようにいうと、クソシンプルな RSS リーダーです。
というわけで、僕が使いたくて作ったアプリですが、もしよければ使ってみてください。
(なかなか雑な作りですが、ぜひ暖かい目で見ていただきたく……。っていうか Android 版は相当おかしい感じ ;p)
Originally published at riaf.jp on December 27, 2016.